現在の看護師養成課程で、高齢者看護により比重が掛けられつつあります。超高齢化社会を迎えるにあたり、介護ビジネスにおいて看護師の活躍の場が広がっています。

介護の現場で、看護師活躍の場が広がっている
医療・介護サービスに関する法規制は緩和の傾向が続いています。これに伴い、一般企業の参入事例が多くなっていますが、従来では考えられなかった柔軟さがあるので、新しいサービス提供も急増しています。その中には看護師が関わる医療・介護サービスもありますが、超高齢化社会を迎えるにあたり、介護ビジネスにおいて活躍の場が広がっています。
また看護師の職域でも医療的介入の容認範囲が広がりつつあります。そのぶん新しく介護施設の看護師になろうとする方は学ぶ事柄が重く大変なこともありますが、医師のいる病院に限らず働く場所が増えるのは、ライフイベントが多彩な女性の多い看護師としても歓迎できることですね。
介護施設の種類はいろいろ
介護施設には、種別によってさまざまなタイプがあり、大きくは療養型、保健型、福祉施設の3種類に区分できます。療養型と保健型では治療・処置に関わるケアが必要で、医療的介入が必要なケースもあります。ですが、いずれも医師と看護職員の人員基準が定められていて、医療的介入が多い施設ほど看護師の需要は高くなっています。
よくブランク看護師に、医療行為の少ない介護施設を勧めるケースがありますが、現在の介護施設では利用者は複数の疾患を持っていることが多く、中には総合病院内科系病棟なみの医療行為を頻繁に行っている施設もみられるようになってきました。
豊富な経験があればどの施設でも優遇されますが、キャリアが浅い人やブランクが長めの人は、転職時に注意をしないと事故に繋がる危険があります。特に医師が常駐でない施設では看護師は頼りにされるぶん負担も重くなりがちなので、看護職の配置人数も注目しておきましょう。
療養型施設での看護師は夜勤が課されることもあります。日勤のみでも残業が多くなりがちで、オンコール待機となることもあるので、実際の勤務者の業務内容を事前によく聞いておくのも転職で失敗しないコツです。
こんな介護現場もある
看護師の求人を見ていると、介護現場が以前より多彩になっていることが分かります。たとえば高齢者専用マンションでは常駐看護師を募集していますし、一件単位での訪問入浴サービスでも看護師求人が増えています。
介護施設での転職を希望している人は、施設勤務にこだわらず、自分のスキルと雇用条件が合えば候補に入れていけたらと良いですね。
介護現場で必要とされる看護師のスキル
介護施設では看護師が実施する医療行為は少ないと言われてきましたが、慢性期疾患を持つ高齢者は増加する一方で、治療を病院内で全て行うことが困難になってきています。具体的には、落ち着いているときは施設内で生活し、疾患が悪化した急性期のときのみ病院に移動して専門的な治療を行い、落ち着いたら施設に帰ってくるというスタイルが増えているのです。この、施設⇔病院の橋渡し役を介護施設の看護師に求められますから、一般的な介護知識だけでなく、医療スキルも常に向上する姿勢が必要です。
また、医師との橋渡し役も看護師の通常業務の範囲です。特に疾患が悪化した急変時など、伝えるべき情報を整理できる最低限の医療知識が必要です。老年期看護だけにとどまらないということですが、キャリアが浅くてブランクもかなり長いという人は、キャリアダウンになりますが看護職ではなく介護職としていったん再就職することも考えたほうが、遠回りにはなっても結果的に良いこともあります。
介護施設に勤務する看護師のお給料
介護施設での看護師の給与は地域差があります。都市圏では日勤のみで一ヶ月30万円近い支給を行っているところがあり、施設内もホテル並みの設備管理がされています。介護サービスにビジネス的参入が増えた結果と言えそうですが、一般的には介護施設勤務の看護師は総合病院勤務より給与が低めになっています。
医療行為が多い施設ほど給与は高くなりこともありますが、施設の業務内容によっては、同じ地域の総合病院に勤務したほうが良いこともあるので、高齢者看護に強いこだわりがあれば別ですが、比較して検討するようにしましょう。
介護施設での看護師はチームのリーダーになることが多い
介護施設には介護専門資格を持つ職員がたくさん勤めています。最近は専門職として向上心の高い人も多くなっているので、看護師が学ばせてもらう場面も多々あります。ですが看護師は医療専門職としてチームの中心役を担うことが多いのが実際です。介護関連の制度は年々変わっていますが、入所者のほとんどは介護保険を使っているので、利用できる介護プランについて精通している必要もあります。
そう考えると介護施設勤務の看護師は荷が重そう、と思われるかもしれませんが、高齢者患者が増え続ける医療機関でも、介護施設で身につけた知識・技術は歓迎されます。高齢者看護の需要はますます高まっているということですね。
持っていると優遇されるプラスワン資格
看護師の基礎資格はあくまで准看護師か正看護師のどちらかですが、持っていると給与加算の対象になったり、業務上直接役に立つ資格がいくつかあります。
代表的な資格のひとつが、『ケアマネージャー』です。取得要件に5年以上の実務経験が求められますが、出産したばかりで子供が小さいといった事情でブランク看護師になりそうな人で復帰先に介護関連も視野に入れているなら、待機期間中に取得を考えると良いかもしれません。
介護関連では准看護師の割合が総合病院に比較して高くなっています。准看護師のステップアップとして正看護師へのチャレンジの道が開かれていますが、スクリーニング授業への出席等、まだまだハードルは高いのが現状です。ケアマネージャー資格を取得するとケアプランを作成できるようになり、カバーできる業務範囲を広げることができます。転職先も介護施設に留まらず、市町村の福祉・保健関連部署や地域包括支援センターといった選択も出てきます。
介護は専門職として、学問上も体系化されつつある分野です。今後の展望として、高齢者看護の視点だけでは介護領域は看護師が担当できなくなってくることも予想されています。そういった近年の動向も知った上で介護施設への転職を考えられれば、理想的と言えそうですね。
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