
一般科の看護師にとってはイメージしにくい精神科。今回は精神疾患のある患者さんの看護にあたるナースの仕事にフォーカスしてみます!
先入観から間違ったイメージを持ちやすい精神科の仕事ですが、看護の現場の実際を見てみましょう!
精神科は暗くて怖い!?
精神科に対して「すごく怖いイメージ」ってありませんか?
「怖い」というのは完全には否定できません。統合失調症などで幻覚・妄想がある患者さんが多く、医者や看護師が「椅子を持って追いかけられた」など攻撃対象になってしまうことは当然あります。そのため精神科では危険手当があったり、給料が少し高めに設定されていることがほとんどです。
ただ、攻撃性が高い患者さんは隔離室に入り、隔離室に入る時には必ず複数で看護にあたります。逆に隔離室は刺激が少なく落ち着いた環境ではあるので、患者さんは、「常に」暴れているわけではありません。
また認知症メインの病棟や、高齢者の多い慢性期の患者さんが入る病棟では、介護的な意味合いが強くなるため暴力に至ることは多くありません。
また精神科は「暗い」というより「明るい」職場が多いです。それには次のような理由があります。
他人の個性や考え方に柔軟な看護師が多い!
患者さんが暴れたりするのは、その患者さんの「たったの一面」にすぎません。話をすると実はすごく面白い人だったり、意外な深い言葉が出てきたりすることだってあります。
こういった環境にいると他人の考え方や個性を認めるスキルが磨かれます。
現場には他人を受け入れる能力が高い看護師が多いので、看護師同士・職員同士のチームワークが良く関係もギクシャクしていないことが多いのも精神科の特徴です。精神科は意外にも、笑いが多く関係性の良い職場です。
精神科は「暗い」イメージがあるかもしれませんが、実際に仕事をすると想像以上に明るい職場だということに気づかされるでしょう。患者さんとの会話も慣れてくると楽しいものです。
一般科と同様に身体的処置は必要
精神科の看護は一般科より患者さんとの「関わり」が多い仕事になります。点滴や注射を行うことも大事ですが、それ以上に患者さんとしっかり関わることが大切な仕事です。しかし精神科では「身体的な処置は採血くらいしかない」というのは誤解です。
高齢化が進んでいるのは精神科も同じです。入院期間が40年という患者さんも多くいます。そうなると、もう「精神科に入院している」というよりは「住んでいる」に近いイメージです。
一般科と同じように肺炎や骨折、糖尿病など精神疾患に様々な合併症が起こってきます。精神科の看護だから「精神科だけ」というわけではなく、オールマイティーに看護していく必要が増えてきているのです。
「経管栄養」「酸素療法」「痰の吸引」も行いますし、バルンカテーテルの留置や膀胱洗浄も行います。
精神科看護でも医療的処置が必要な場面は意外と多いものです。一般科に比べると身体的処置の場面は少なくなりますが、こうした看護スキルは精神科の看護においても重要です。
運営事務局からの一言!
精神科看護ならではの「やりがい」と「特徴」があります!
精神科の患者さんは薬で症状を抑えたりしていますが、それだけではすべて解決するわけもありません。人と人との関わりがあるから、人間は人間らしくいることができます。
もちろん患者さんによっては対応に苦慮する場合もあるでしょう。対応にイライラしたりすることもありますが、その分、感情のコントロールがうまくなります。
看護師の中でも、さらにコミュニケーション能力が高い看護師が多い職場なので、看護師の関係が良い職場が多いのも精神科の特徴と言えるでしょう。
『精神科に転職するメリット・デメリット』に精神科の待遇や注意点をまとめています。精神科への転職を考える時には参照ください。
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