
治験コーディネーター(CRC)は特別な資格が必要な職業ではありません。しかし、業務のなかで医療の知識、薬の知識から医療機関のシステムの知識まで必要になってくるため、看護師、薬剤師、臨床検査技師などの医療資格を持っている方が歓迎される傾向にあります。
この中で看護師は治験コーディネーターに最適な資格だと言っても良いでしょう。その理由について紹介していきます!
治験コーディネーターの求人に多い「看護師のみ」「薬剤師のみ」
治験コーディネーターの求人を探していると、「看護師のみ」「薬剤師のみ」となっている求人を目にします。治験コーディネーターへの転職を考える時に、どの資格が有利なのかと良く比較されるのが看護師と薬剤師です。
企業によっては「看護師のみ」に限定している求人も多いのです。薬剤師の特徴を見てみると看護師の強みが浮き彫りになります。
看護師の治験コーディネーターとしてのメリット
薬剤師と比較しながら看護師のメリットを見ていきましょう!
看護師の臨床経験 vs 薬剤師の薬の知識
薬剤師は薬のことを専門に学んでいるので、薬がどう吸収されて、どう効果を発揮し、どこから排泄されていくのか、など薬の知識に精通しています。
そのため飲み合わせの悪い薬や避けなくてはならない投与方法などを具体的に把握して理解している点は薬剤師が治験コーディネーターとして働く際のメリットでしょう。
ただ、薬剤師の問題点は臨床で実際に患者さんを見る機会が少ないということです。看護師は臨床の現場で働くため、常に患者さんを観察しています。何かあればすぐに対応する必要もありますし、ほんの少しの違和感に気づき命を救える例も珍しくありません。
実際に、副作用が起きたらどうなるのか、患者さんを見ているのは看護師です。看護師の観察力と臨床での経験は薬剤師には不足しています。
看護師の緊急時の対処能力 vs 薬剤師の治験薬のリスク把握能力
薬の知識があるため、薬の効き方や成分の構造を把握でき、治験薬にある副作用などのリスクをイメージすることができるのも薬剤師のメリットです。そのため事前にリスクを想定しながら動くことができるのは薬剤師の利点になるでしょう。
ただし緊急時の対処能力では看護師に劣ります。いざという時にどうすれば良いのか、瞬時に判断して手と体を動かして対処するスキルは看護師にはかないません。
飴と鞭を使い分ける看護師 vs 常に物腰柔らかい薬剤師
薬剤師は職業柄、腰を低く柔らかい接し方をする人が多いです。患者さんと柔らかく接する姿勢を評価される場合も多くあります。
その反面、必要な時に厳しく伝えることができなかったり、医師とのやりとりを苦手としている薬剤師も多いので、やはり看護師の秀でている部分は大きいでしょう。
看護師は「時には厳しく」「時には優しく」患者さんと接するメリハリのある対応ができるため、患者さんを上手にハンドリングしていくスキルがあります。これも治験コーディネーターの仕事の上で薬剤師にはないメリットを発揮できる部分です。
看護師が治験コーディネーターに最適な4つの理由
治験コーディネーターに看護師が最適だと考えられるのは以下の理由からです。
- 臨床で常に患者さんを観察しているため、経験や洞察力が看護師にはある
- 緊急時の対処能力が高く、慌てずテキパキと行動できる
- 患者さんのハンドリング能力が高い
- 医師とのコミュニケーションが円滑
運営事務局からの一言!
治験コーディネーターを目指してみませんか?
看護師の職能を発揮できる場面は何も臨床だけではありません。看護師は、資格取得後の選択肢が最も多い医療系資格と言っても良いほど、多くの分野で看護師は必要とされています。
それだけに、進路や転職先に悩んでしまうこともあるのが看護師です。周りから見れば、うらやましい悩みかもしれませんが・・・
治験コーディネーターという選択肢も有力ではありませんか?今まで考えたことがなかった看護師の方、この機会に一度治験コーディネーターに興味を持って頂けたらと思います。
治験コーディネーターに転職する『メリット・デメリット』や『転職の流れ』についてはこちらで触れています。
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